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羊水はたぶん潮の香り

『「まちを残す」にまつわる実践者たちの語り』vol.4は本原玲子さん。土を通して自然の循環を実践する「ARTORO」の話を聴いた。いなくなってしまった古代人の生活を実践し「実感」する。知識とか知見は頭のものだけれど、「実感」はもっと心に根差したものなのだろう。本や会話からは得られないな。

僕が港に来て実感することは、海という莫大な自然がそばにいる安心だと思う。モヤっとしたとき、ズーンとしたとき、えいっと海へ駆けつける。海があるという現実だけで、もういいと思えるのだ。それは人間も海から来た生命だからだろうか、とか思う。聞くところによるとヒトは、子宮の中で生命の進化の歴史を辿るという。細胞が分かれ形ができると、エラと尻尾のある魚になり、両生類になり、次は爬虫類、そして哺乳類になる。35億年かけたヒトへの進化をたった40週で行なうのだ。その壮大さに思わずう―んと唸る。よくわからんがとりあえず、祖先たちよありがとう!(ポットラック新聞 かわら版掲載)